一筋縄ではいかないホームヘルパーという役割

少子高齢化という言葉を聞く機会が増えているが、これから想像を超えるような高齢化社会に突入することは紛れもない事実です。そのような状況でホームヘルパーはとても重要な役割を持っています。しかし、ホームヘルパーという仕事は、外から考えるほど甘く簡単な仕事ではありません。

このことをしっかりと肝に銘じていなければ、ホームヘルパーとして仕事に従事した時に、なかなか続けることは困難になるはずです。「簡単な仕事ではない」ことの第一の理由としていえるのは、仕事の対象が人間であること。

動物と比較するのは適切ではないかもしれませんが、ペットを飼育するのとはわけが全然違ってきます。言葉を話し、感情を有し、自分の意思を持っている人間を相手にするのがホームヘルパーです。

もし相手が赤ちゃんであるなら自分の思い通りにさせることも容易ですが、高齢者はそうもいきません。一人の人間として、自分以上にいろいろな経験をしてきており、確固たる価値観やプライドも持っています。人生の先輩ともいえる高齢者に対して敬意を払い、相手の自立を促すようなケアをしなければなりません。このように難しい仕事を担うことから、しっかりとしたスキルを身につける必要があります。

もし、単なる思いつきやそのときの気持ちだけで、介護の対応をしていれば間違いなく仕事をしながら息が詰まる時がやってきます。長く働き続けていきたいのなら、一人一人の高齢者に寄り添う覚悟をきちんと持つことがなによりも大切です。