訪問介護におけるキャリアアップの道のり

高齢化の加速に伴い在宅療養する高齢者が増え、訪問介護の現場では人材不足が深刻化しています。もしそんな訪問介護の業界においてホームヘルパーとして勤務するためには、介護職員初任者研修を受講しておくことが最低条件となっています。

介護職員初任者研修は、2013年に廃止されたホームヘルパー2級に相当する資格です。民間の養成機関において介護の現場で欠かせない基礎知識やテクニックを130時間学び、最終の試験に合格すると取得できます。

介護職員初任者研修終了後、さらなる専門性の向上を望む方々は、実務者研修を受けることも可能です。実務者研修は、訪問介護で求められる能力と共に、医療の知識や技能も習得できる民間資格です。受講時間数は450時間です。この研修を受講している場合、痰の吸引を行えます。本来、介護職員には許されていない医療行為を実施でき、キャリアアップも図れます。

実務研修を取得した後、3年以上の実務経験を積むと、介護福祉士の試験にチャレンジできます。多種多様な介護の資格がありますが、この介護福祉士のみ国家資格です。

利用者さん個人と密に関わり合う訪問介護の現場において、介護福祉士の資格は大きな強みとなります。豊富な知識を生かして個別性の高いケアを追求できるだけでなく、給与アップや好待遇を期待できます。

さらに、キャリアップするならサービス提供責任者やケアマネジャーを目指すことも可能です。もし結婚や出産によってブランクがあったとしても、介護職の仕事は需要が高いため仕事に困ることはないでしょう。さらに、専門職として豊富な経験を培っていれば待遇の良い職場を選んで社会復帰を果たすことができます。